ChatGPTに社内活用ノウハウをプラスしたソフトウェア開発基盤を構築。コールセンター業務にも。
生成AIによるソフトウェア開発支援、全社に展開
2024年08月21日
デジタル技術でお客様のDXを支援する株式会社YE DIGITAL(本社:北九州市小倉北区 代表取締役社長:玉井裕治、以下、YEデジタル)はこの度、これまで社内の一部で活用していたクローズド環境の生成AIを用いたソフトウェア開発環境を体系化し、全社に向けた展開を始めることとなりました。これにより、生産性向上や顧客対応品質向上のスピードアップを狙います。
生成AIを活用したソフトウェア開発基盤とは?
YEデジタルは社内で蓄積してきた生成AI活用ノウハウなどをChatGPTにプラスして体系化し、独自のソフトウェア開発支援環境「AI-ChatBuddy」を構築しました。「AI-ChatBuddy」には以下のようなノウハウが搭載されています。
- 生成AIが理解できる形でナレッジを与える、生成AI活用ノウハウ
- システム開発の生産性向上やコールセンター業務の効率化を実現してきた業務適用ノウハウ
- 業務で使用しているドキュメントをそのまま生成AIに読み込ませることができるユーザビリティ
生成AI活用、先行導入で得られた成果
YEデジタルでは一部の早期導入者による積極的な先行導入が進んでおり、下記のような成果が確認されました。
- システム開発工数の大幅削減(20%以上)
システム開発でよく利用するプロンプトを工程ごとに標準搭載することでプログラミングを支援するほか、英文ドキュメントの読解で特に効果を発揮。
- コールセンター業務の対応品質と効率向上
ドキュメントの情報を「あいまい検索」し回答。参照元も合わせて提示することで情報の正確性確認が可能となり、応答時間・回答品質ともに向上。
生成AIソフトウェア開発支援環境「AI-ChatBuddy」の特徴
YEデジタルでは今回の全社展開に向けてそれまでに蓄積されたノウハウなどを体系化し、「AI-ChatBuddy」を構築しました。「AI-ChatBuddy」には下記3つの特徴があります。
マニュアルやインシデント情報、FAQなど、自社に蓄積された大量の文書・規定などの情報を参照することで、ナレッジに基づく正確な回答が可能となります。生成AI活用が広がり始めた当初からAIの回答の正確性への懸念が上がっていましたが、RAGを用いることでその懸念を解消することができます。
YEデジタルにおける生成AI活用の取り組み
YEデジタルでは、生成AI技術を活用したシステムやアプリの開発のスピードアップと将来的なエンジニア不足に対応するため、2023年3月ごろより社内にクローズな環境を設け、生成AIの活用の取り組みをスタートさせました。同年10月には、システム開発における生産性向上に加え、コールセンター業務におけるナレッジの有効活用において利用を開始。続いて同年12月には、YEデジタルの施設見学を支援する「AIアテンダント」を開発し、2施設に導入しています。
社内でのAI活用を推進しているデジタルプロダクト本部AIコンサルティング部では、導入部門でみられる効率化・品質向上効果を一部にとどめておくことがもったいないと考え、全社に広げるべく環境の体系化を実施しました。2024年8月から順次、勉強会の実施など、活用推進・支援を社内で展開していきます。
YEデジタルでは生成AIの業務利用を原則として禁止していたため、開発環境の全社展開にあたってセキュアな生成AIを開発。また、AI活用の場面でも生成AIのリスクを理解した上でOutputを活用するよう利用ガイドラインを策定し、AIの適切な利用を進めています。
今回構築したソフトウェア開発支援環境「AI-ChatBuddy」は、生成AI活用ノウハウを生かしてお客様の業務エリアに関連する情報を学習させることで、お客様に特化した生成AIを作ることが可能となります。YEデジタルは2024年度下期に「AI-ChatBuddy」の外販開始を予定しています。
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